性病症状一覧

HIV感染症/エイズ

HIV感染症/エイズ

●HIVに感染し、病気が進行すると免疫力が著しく低下します。
●免疫力が低下し、様々な疾患をを引き起こした状態をエイズ(後天性免疫 不全症候群AIDS)という 。

性行為により感染(日常生活での感染はありません)し、基本的には、HIV(エイズウイルス)を含む血液、精液、膣分泌液に多く含まれていて、感染源となり粘膜や目に見えない傷から感染します。
相手の粘膜部分(口の中、ペニス、尿道、膣、直腸など)や傷口などから感染の可能性があり、主な感染経路は、性行為・母子感染・注射器の回し打ちなど血液を介して感染します。そのため性行為以外の日常的な接触での感染や空気感染、食物からの感染はありません。

免疫力あり
発熱、のどの痛み、だるさ、筋肉痛等インフルエンザのような症状が出る場合があり、それらの症状は数週間でなくなり、次の無症候期へ移行する。しかし、症状が出ない場合もあります。
免疫力少し低下
感染後、全く症状のない期間が約5~10年程続きます。症状が出なくても体内ではHIVが増加し、リンパ球が減少して免疫力が少しずつ低下していきます。この無症状の期間は人によって差があり、1~2年以内にエイズを発症する場合や15年たっても症状が出ない場合もあります。
免疫力更に低下
免疫力が更に低下しエイズの発症が近づくと、しつこい下痢やひどい寝汗、急激な体重減少などがおこります。
免疫力が低下しているため、健康な人では問題にならない種類のカビ、細菌、ウイルスなどによる 日和見(ひよりみ)感染症 や悪性腫瘍、神経障害等の症状を引き起こします。

感染してしまったら・・・

病院へ行くHIV検査を実施しているか、事前に医療機関へお問い合わせください。婦人科(産婦人科)や泌尿器科、性病科などのクリニック・病院で検査を受けることができます。
HIV検査費用:約3,000円~約7,000円
保健所へ行く保健所によって、予約が必要な場合や、実施されている日が決まっている場合がありますので、事前にその保健所へお問い合わせください。
HIV検査費用:無料
自宅で検査病院で検査・治療をすることがベストですが、不安だが病院へ行く時間がない人や、病院へ行くのはどうしても・・・という人は、自宅に居ながら、匿名で検査を受けることもできます。
HIV検査費用:約3,300円~

検査の流れと治療方法

検査の流れと治療方法

確認検査を終え、最終的に感染が判明すれば、治療方針を決めます。 
現在は、数種類の薬剤を服用することによって、HIV(エイズウイルス)の増殖を抑える治療が効果をあげています。 
残念ながら、HIV(エイズウイルス)を体内から完全に消失させることはできませんが、 治療がうまくいけば、エイズの発症を防いだり遅らせたりすることができ、通常の社会生活が可能です。

予防しましょう!

HIV(エイズウイルス)の感染予防にはコンドームの使用が有効です。

クラミジア感染症

クラミジア感染症

●日本で感染者が一番多いSTDです。
●感染しても症状を感じにくい。
●気付かずに放っておくと不妊症の原因にもなります。

クラミジアは細菌とウイルスの中間に分類されている微生物で、生きた細胞の中で増殖します。あらゆる性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)によって感染してしまうので、気づかないままパートナーへうつしてしまうことがあります。クラミジアに感染していると、HIV(エイズウイルス)などの他の性感染症にも感染しやすくなります。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・白っぽいオリモノがでる。
・性交時に痛みを感じる。
・下腹部に違和感を感じる。
・重い生理通。
・生理でもないのに出血がある。
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・排尿時に痛む、しみる。
・尿道のかゆみや不快感。
・透明、又は乳白色の膿が出る
・睾丸の腫れ。
・睾丸・股間の激痛。

女性の症状の多くの場合全く症状を感じないので気づかずに放っておくと子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎をおこし、子宮外妊娠や不妊症の原因にもなります。また感染をしたまま出産をすると新生児結膜炎や肺炎の原因となります。

男性が主に感染するところは尿道で、感染しても症状が出ないことが多く尿道炎や前立腺炎、副睾丸炎などの症状がでます。

あらゆる性行為によって感染します。

咽喉(のど)への発症箇所
あらゆる性交渉で感染しますが、咽喉(のど)へ感染してしまうこともあります。自覚症状がほとんどなくオーラルセックスで感染することが多く、主な症状として、喉の腫れ、喉の痛み、発熱、風邪のような症状が現れます。気づかずに放っておくと咽頭炎、扁桃腺炎を発症する。咽喉クラミジアに感染すると完治までに時間がかかります。

感染してしまったら・・・

感染日から2~3日で検査可能ですが、発症まで1~3週間かかります。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

また、感染しているかもしれないという不安があるけれど、医療機関を受診する時間や受診に抵抗がある方は、自宅で検査することも可能です。その際もパートナーも一緒に検査することが望ましいです。


医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・性病科で治療を受けます。
咽頭感染の場合は耳鼻咽頭科を受診してください。

治療方法

1週間程度薬を服用します。
点滴が必要な場合もあります。

治療方法

予防しましょう!

クラミジア感染症の予防にはコンドームの使用が有効です。
オーラルセックスでの感染に注意して下さい。

淋菌感染症

淋病感染症(淋病)

●淋病感染症(淋病)は性器クラミジア感染症の次に多い性感染症です。
●男性はすぐにはっきりした症状が現れます。
●女性は症状が軽く、進行するまで分からないこともよくあります。

あらゆる性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)によって感染します。口を使った性行為では喉へ感染し、無症状または慢性の扁桃腺炎を引き起こすことがあります。膿や分泌物がついた手で目をこすると、結膜炎や角膜炎になることもあります。妊婦が淋病に感染していると、出産時に新生児に感染します。新生児は生後2~3週間頃になると目ヤニ、結膜の充血により結膜炎を発症します。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・おりものが増える
・緑黄色の濃いおりもの
・陰部が痒くなる
・尿道から膿が出る
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・尿道がかゆくなったり、痛む
・膿や少量の出血
・排尿時にヒリヒリと痛む
・尿が濁るような分泌物や黄色の膿が出る
・ペニス全体が腫れ上がる

女性では症状が少なく気が付かないこともあります。これを放っておくと子宮内膜炎や卵管炎を引き起こしたり、原因不明の下腹痛や発熱の原因になっていることもあります。卵管周囲の癒着や、卵管通過性の障害が起こり子宮外妊娠や卵管性不妊症の原因となることもあります。

男性の淋病の症状は尿道炎で始まり、女性より重い症状が現れます。放っておくと、尿道炎、前立腺炎を引き起こし、男性不妊症になることもあります。

あらゆる性行為によって感染します。

咽喉(のど)への発症箇所
あらゆる性交渉で感染しますが、咽喉(のど)へ感染してしまうこともあります。自覚症状がほとんどなくオーラルセックスで感染することが多く、主な症状として、喉の腫れ、喉の痛み、発熱、風邪のような症状が現れます。
気づかずに放っておくと咽頭炎、扁桃腺炎を発症します。

感染してしまったら・・・

感染日から2~3日で検査可能ですが、発症までは2~7日程度。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

また、感染しているかもしれないという不安があるけれど、医療機関を受診する時間や受診に抵抗がある方は、自宅で検査することも可能です。その際もパートナーも一緒に検査することが望ましいです。


医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・性病科で治療を受けます。
咽頭感染の場合は耳鼻咽頭科を受診してください。

治療方法

1日~1週間、注射により薬を投与。

治療方法

予防しましょう!

淋菌感染症の予防にはコンドームの使用が有効です。
オーラルセックスでの感染に注意して下さい。

梅毒

梅毒

●不治の病として知られていましたが現在は早期治療で完治します
●慢性の感染症で、何年もかかって進行していきます
●梅毒に感染すると、HIVウイルスにも感染しやすくなります

梅毒は性行為によって感染します。梅毒の病原体は”トレポネーマ”と言い、皮膚や粘膜の傷を通して体内に侵入し血液中に入って全身に広がります。口に梅毒の病変部分がある場合は、キスでも感染します。先天梅毒と後天梅毒に分けられ、後天梅毒は4期に分類されます。ただし、症状が出ない場合もあるため、注意が必要です。梅毒に感染した場合は、HIV検査もあわせて受けた方がよいでしょう。また母子感染で赤ちゃんに起こる先天梅毒は、妊婦検診が行われているため現在はほとんどありません。

第1期
感染3週間から3か月まで
菌が入った場所が腫れますが、放置しても消えます。女性は 小陰唇に分泌物がかぶっているグリグリしたものができます。男性は 亀頭または亀頭冠状溝に分泌物がかぶっているグリグリしたものができる。この後すぐに太ももの付け根のリンパ節が腫れる、痛みはなくすぐ自然に消えます。
第2期
3か月から3年まで
病原菌が血液に入り、全身に広がります。全身の皮膚や粘膜にブツブツや発疹ができることがあります。これは、バラ疹とよばれ(赤い大小さまざまの発疹)赤い斑点のようなものです。 痛みもかゆみもない、放置していてもすぐに消えますが、全身のリンパ節が腫れてきます。
第3期
3年から10年
皮下組織にできる大きめのしこりです。結節性梅毒疹やゴム腫などといわれます。一見体調のよい時期が数年間続きますが、皮膚や内臓で病気は静かに進んでいます。
(現在ではあまり見られません。)
第4期
10年以上
心臓、血管、神経、目などに重い障害が現れます。
(現在ではあまり見られません。)

あらゆる性交により感染します。母子感染もあります。

梅毒は性行為によって感染します。梅毒の病原体は”トレポネーマ”と言い、皮膚や粘膜の傷を通して体内に侵入し血液中に入って全身に広がります。口に梅毒の病変部分がある場合は、キスでも感染します。先天梅毒と後天梅毒に分けられ、後天梅毒は4期に分類されます。ただし、症状が出ない場合もあるため、注意が必要です。梅毒に感染した場合は、HIV検査もあわせて受けた方がよいでしょう。また母子感染で赤ちゃんに起こる先天梅毒は、妊婦検診が行われているため現在はほとんどありません。

感染してしまったら・・・

HIV検査もあわせて受けることをおすすめいたします。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

また、感染しているかもしれないという不安があるけれど、医療機関を受診する時間や受診に抵抗がある方は、自宅で検査することも可能です。その際もパートナーも一緒に検査することが望ましいです。


医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は皮膚科・泌尿器科・性病科、女性は皮膚科・婦人科・性病科で治療を受けます。

治療方法

抗生物質のペニシリンの内服や注射で治療します。
ペニシリンのアレルギーのある人には他の種類の抗生物質での治療を行います。

治療方法

梅毒血清反応(STS)は治療してもなかなか低下しません。陰性化には数ヶ月~数年かかることが多いので、定期的な診察や検査で確認することが必要です。

予防しましょう!

クラミジア感染症の予防にはコンドームの使用が有効です。
オーラルセックスでの感染に注意して下さい。

性器カンジタ症

性器カンジタ症

●女性に多い疾患です
●カンジダ属の真菌(カビの一種)によっておこります
●もともと多くの人が体内に持っている菌です

性行為による感染もありますが、もともと人が体内(膣内、腸管など)に持っていることが多い菌で、何らかのきっかけ(体調を崩すなど)によって、さまざまな症状を引き起こします。また、男性に症状が出ることは少ないと言われています。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・外陰部や膣のかゆみ。
・ヨーグルト状のおりもの増加。
・性器の炎症(灼熱感、痛み)。
・性交痛。
・排尿障害。
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・亀頭のかゆみやただれ。
・亀頭に小さな水泡。
・尿道炎を起こすこともある。

女性は膣と外陰部に同時に症状が現れることが多く、 外陰膣カンジダ症(外陰炎参照)といわれます。風邪、疲労、ストレスなどで免疫力が低下したり、ステロイド剤、抗生物質の乱用や妊娠などで症状が出ることがあります。少数ですが、再発を繰り返す場合もあります。

男性は、性器にカンジダ菌を保有していても症状がほとんど出ません。包茎、糖尿病、ステロイド剤の投与などが原因で、症状が出ることもあります。

性行為または自己感染します。

咽喉(のど)への発症箇所
主に性交渉で感染しますが、体の抵抗力が落ちた時や、歯の治療などで抗生物質を飲んだ時などにも症状が出る場合があります。もともと体内にある菌(皮膚、口腔内、直腸などの常在菌)が原因で症状が出る「自己感染」もあります。また、出産時の「産道感染」もあります。
カンジダ菌は口腔内に存在するとも言われています。免疫力の低下などにより、幼児でも口腔カンジダ症やカンジダ性口内炎を起こすことがあります。

感染してしまったら・・・

カンジダ菌が存在していれば検査が可能です。症状がでてからの検査が望ましい。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

また、感染しているかもしれないという不安があるけれど、医療機関を受診する時間や受診に抵抗がある方は、自宅で検査することも可能です。その際もパートナーも一緒に検査することが望ましいです。


医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・性病科で治療を受けます。

治療方法

1~2週間、軟膏や膣剤を使用します。
女性の場合は通院して、膣洗浄などの治療も受けます。

治療方法

予防しましょう!

性器カンジタ症の予防にはコンドームの使用が有効です。
免疫力の低下につながる要因(薬剤の使用(ステロイド外用剤の濫用、抗生物質など)糖尿病、肥満、免疫不全、不潔、多汗等)を取り除きましょう。

膣トリコモナス症

膣トリコモナス症

●膣トリコモナス症の感染者は女性に多い。
●トリコモナスは細菌やウイルスではなく原虫という虫の一種です。
●性交渉以外でも感染します。(下着やタオル、便器、浴槽など)

トリコモナスは女性に多く、トリコモナス原虫の寄生(0.1mmぐらいの原虫)が膣や膀胱内に入り込み炎症を引き起こす性病です。主に膣性交で感染し、高齢者でも見られ感染者の年齢層の幅が広いのが特徴です。性交経験のない女性や幼児の感染もあるので性交渉以外の感染経路(下着、タオル、便器、浴槽など)もあります。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・外陰部や膣に強いかゆみや痛みがある。
・褐色でアワ状の悪臭を伴うおりものが増加。
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・尿道からうみが分泌。
・排尿時軽い痛み。

女性はおもに膣炎症状を起こしますが、感染者の半分くらいは症状がほとんど無い感染(無症候性感染)といわれています。泡状の悪臭が強い帯下の増加と膣や外陰部の刺激痛やかゆみです。膣トリコモナス症は放置していると不妊症や早産・流産につながります。

男性は尿道への感染は排尿により洗い流される可能性もあります。尿道炎症状(尿道からうみが分泌し排尿時軽い痛み)がありますが、軽いものが多いようです。

主に膣性交によって感染。下着やタオル、便器や浴槽からも感染します。

肉眼で見分けることができない原虫が性器内に入り込み炎症をおこします。性行為による感染が主ですが、下着、タオル、便器、浴槽などでの感染の可能性もありますので、性行為の経験のない女性や幼児にも感染することがあります。

感染してしまったら・・・

感染日から2~3日で検査可能ですが、発症までは約10日前後。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

また、感染しているかもしれないという不安があるけれど、医療機関を受診する時間や受診に抵抗がある方は、自宅で検査することも可能です。その際もパートナーも一緒に検査することが望ましいです。


医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・性病科で治療を受けます。
咽頭感染の場合は耳鼻咽頭科を受診してください。

治療方法

10日程度抗原虫薬を服用する。

治療方法

予防しましょう!

膣トリコモナス症の予防にはコンドームの使用が有効です。

性器ヘルペス

性器ヘルペス(GH)

●女性の場合、子宮や膀胱までウイルスに侵されてしまう事もある。
●潜伏感染すると抗ウイルス薬が効かず、再発を繰り返す。
●口やノドにできたヘルペスは痛くて食事が出来ない状態になる。

ヘルペスとは、ヘルペス単純ウイルスというウイルスに感染することによって起こる皮膚疾患です。 
ヘルペスウイルスには1型と2型の2種類あり、主に下半身に症状が出る性器ヘルペスと、口唇や顔面など上半身に症状が出るものがあります。このウイルスの特徴は、最初の感染(初感染)後に免疫ができても、体力の低下や外傷などの機会があれば再発を繰り返します。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・発症すると強い痛み。
・痛みの前にかゆみ等の前駆症状。
・排尿困難、歩行困難。
・発熱、頭痛、倦怠感。
・水疱性または潰瘍性病変が多発する。
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・陰部や周囲に小水疱。
・排尿困難、発熱、頭痛。
・まれに無菌性髄膜炎やウイルス血症を生じることもある。

女性は症状がなく潜伏感染していたヘルペスウイルスが、全身あるいは局所の免疫抑制状態になったとき再活性化されて病変を形成します。免疫抑制状態は、抗がん剤、副腎皮質ホルモン剤などの投与、放射線照射、手術などによることがほとんどですが、心身の疲労などが原因になることもあります。再発は、心身の疲労や女性の場合月経が契機となります。再発の回数は様々です。

男性は発型の場合は、亀頭を除く陰茎部に多発し、一般には症状は軽く、限局性に発症します。4日~2週間で治癒します。腰痛、下肢のしびれ感など再発の前駆症状が数日前より起こります。また、殿部、まれには足底に再発型として発症する事もあります。

全ての性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)で感染

全ての性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)によって感染してしまうので、気づかないままパートナーへうつしてしまうことがあります。病変部との接触により感染します。症状が出ていないときでも、感染することもあります。

感染してしまったら・・・

感染日から2~3日で検査可能ですが、発症までは2~10日程度。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

※性器ヘルペスをお調べする検査キットは弊社にはございません。

医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・皮膚科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・皮膚科・性病科で治療を受けます。のどへの感染は耳鼻咽頭科を受診してください。

治療方法

5~10日程度薬を内服、又は軟膏を塗布します。
症状が重い場合には点滴治療が行われる場合もあります。

治療方法

現在神経節に潜伏するウイルスを排除して完治させることはできません。
様々な刺激(過労・ストレス・セックスなど)により、再発することがあります。繰り返す再発には、
ウイルスの増殖を抑える治療もありますので、医師にご相談ください。

予防しましょう!

コンドームの使用がすすめられていますが、病変部などとの接触により感染するので、コンドームの使用だけでは完全な予防はできません。


尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルス)

●HPV(ヒトパピローマウイルス)ウイルスに感染し、イボとなる疾患。
●自覚症状が無いことが多い。
●患部切断の対処療法しかない為再発を繰り返す場合が多々ある。

ヒトパピローマウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)が原因となり、接触によって皮膚や粘膜の小さな傷から侵入し3週から数ヶ月の期間の後、皮膚にイボ状の突起や隆起性を作り、放置すると少しずつ大きくなり、数も増えてきます。イボは手術で取り除くことはできますが、ウイルス自体を完全に取り除くことは難しく、再発する可能性が高いSTD(性病)です。妊婦の方は妊婦検診を受けることにより、出産時の母子感染を防ぐことができます。

女性の発症箇所
●女性の主な症状
・陰部や肛門周囲に発生します。
・妊娠中の女性はおりものが多いとコンジロームが多数発生しやすい。
男性の発症箇所
●男性の主な症状
・陰茎、肛門周囲に発生しする。
・包茎の男性では巨大な尖形コンジローム(コンジローマ)が出現することもあります。

男性、女性、ともに同じような症状が出ます。うすピンク色または茶色のニワトリのトサカ状か乳頭状(おわんを伏せた形)のイボができます。軽い痛みや痒みがある場合もありますが、自覚症状はほとんどありません。また男女とも肛門や肛門周辺、尿道口にできることもあります。女性の場合は大小陰唇、膣前庭、膣、子宮頸部、男性に場合は陰茎、亀頭、包皮の内側、陰のうなどに症状が現れます。イボが増えると治療が大変になるので早めに医療機関へ行くことをお勧めします。

ヒトパピローマウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)には100種類上のタイプがあり、ヒトパピローマウイルスによって引き起こさされる疾患は尖圭コンジローマ、ボーエン様丘疹症、子宮頸がんなどがあります。

男性性器にできる1ミリぐらいのイボの中には、脂線がイボのようになったものの場合があります。これは尖圭コンジローマではありません。

全ての性行為(セックス、アナルセックス、オーラルセックス)で感染

性行為によって広まるヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型の感染により引き起こされます。このウイルスに感染した人がすべてすぐに発症するわけではなく、ウイルスが体内に潜んでいるだけの人がかなりいるといわれています。そのため、うつされた相手がはっきりしない場合も多くみられます。オーラルセックスにより咽頭感染(のど)する可能性があります。悪性型HPVの感染は、口腔がんの発生の可能性につながるといわれています。

感染してしまったら・・・

発症までは3週間~8ヶ月間。症状が出てウイルスを採取できるようになったら検査可能。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

※尖圭コンジローマをお調べする検査キットは弊社にはございません。

医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性は泌尿器科・皮膚科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・皮膚科・性病科で治療を受けます。

治療方法

基本的に外科治療(切除)、軟膏を処方する場合もあります。

治療方法

治療によって一時的に表面上のイボ(腫瘍)は消えますが、ウイルスは周囲の皮膚に潜んでいるため20~50%は再発されると言われています。治療後、最低3ヵ月は様子を見守りましょう。

予防しましょう!

コンドームの使用で感染は予防できますが、尖圭コンジローマのイボの広がり具合によって完全に予防できるわけではありません。まず、見た目でわかりやすいですから、違和感がある場合は行為自体を避けましょう。

また、尖圭コンジローマ発症の主な原因であるHPV6及び11型の感染を予防するワクチンがあるので詳しくは医師にご相談ください。

ケジラミ症

ケジラミ症

●吸血性昆虫が頭髪や衣服に寄生し、人の血を吸って生きています。
●感染部の激しいかゆみがあります。
●主に性交で感染、まれに毛布やタオルなどを介して感染します。

ケジラミは体長1~2mm、丸いからだに大きな爪(つめ)のある脚(あし)をもつ昆虫で、おもに陰毛(いんもう)に寄生しています。頭髪に寄生するアタマジラミ、衣服にひそむコロモジラミと同様、人の血を吸って生きています。ケジラミは性行為時の接触感染がほとんどですが、接触の多い母子間、毛布やタオルなどを介して感染することもあります。

男女とも同じ症状で主な発生部位は体毛周辺。
●男女とも同じ症状で主な発生部位は体毛周辺。
ケジラミは陰毛など毛の生えている部分に寄生し、皮膚から吸血し、強いかゆみ、湿疹などを起こします。陰毛どうしの接触感染が主なものですが、肛門周囲の毛、わき毛、胸毛、太ももの毛などに寄生することもあります。

かゆみを自覚するのは感染後1~2ヶ月した頃です。
かゆみに無自覚な方もいます。

陰毛同士の接触、タオルや下着を介して感染します。

接触の多い母子間、また毛布やタオルなどを介して間接的に感染することもあります。陰毛どうしの接触感染が主なものですが、肛門周囲の毛、わき毛、胸毛、太ももの毛などに寄生することもあります。性行為以外に、毛布やタオルなどを介して、間接的に感染することもあります。

感染してしまったら・・・

自覚症状まで約1~2ヶ月。症状がなくてもケジラミを発見できたら検査可能。

自覚症状がある場合は、早期に医療機関へ行くことをお勧めします。パートナーと一緒に感染している場合が多く見られるので、二人一緒に受診・治療をする必要があります

※ケジラミ症をお調べする検査キットは弊社にはございません。

医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。激しいかゆみ又は、ケジラミを発見した際には、医療機関をすぐに受診しましょう。家庭内での感染もあるので気付いたらすぐの受診が必要です。

男性は泌尿器科・皮膚科・性病科、女性は婦人科(産婦人科)・皮膚科・性病科で治療を受けます。

治療方法

ケジラミの発生部位にシャンピーやパウダーなどの薬剤が処方されます。1~2週間使用します。また、陰毛の剃毛(ていもう)がいちばん確実で安価な方法です。

治療方法

陰毛や体毛以外のタオルや衣類などに寄生している可能性もあるので衣類や寝具などを、熱処理やドライクリーニングも必要に応じて行うことが必要です。

予防しましょう!

ケジラミはコンドームにより予防することはできません。ケジラミの感染予防方法はなく、不特定多数の性交渉によって感染するケースが多いので、注意しましょう。また、タオルや寝具から感染することもあるので、ケジラミを発見したら1~2ヶ月に以内に性交渉のあったパートナーや家族も医療機関で診断を受けることが大切です。

疥癬(かいせん)

疥癬(かいせん)

●激しいかゆみのある赤い発疹やしこりができる。
●感染率が非常に高い。
●高齢者とその介護者に多くみられ、性行為による感染は10%前後。

疥癬はヒゼンダニという小さなダニが寄生して起こる病気です。ヒゼンダニは4対の脚をもち、円板状の透明に近い。体長は約0.4mmで、ヒトの皮膚のあらゆるところに寄生するが、手掌や指間のほか外陰部の角化層に穴を掘って棲息します。

発症箇所
●男女とも同じような症状が出ます
・ヒゼンダニ寄生後、1ヶ月間の潜伏期を経て発症
・かゆみが強く、夜、布団に入って体が温まると、眠っていら
 れないほどかゆくなります
・ヒゼンダニが皮膚に卵を産み付けるため、外陰部、下腹部、
 わきの下、指間などに赤いボツボツや小さな水泡ができます
・女性では乳房下部にも好発します。

夜になると強くなる激しいかゆみが特徴です。このため、かき
壊してしまうことが多く、細菌による二次感染も併発してきま
す。手首、手指の間には、疥癬トンネルと呼ばれる細くて灰白
色で長さ数mmの線状の皮疹がみられます。
感染力がとても強いので、注意が必要です。

主に人間の皮膚から皮膚へ、直接接触することで感染します

容易にヒトからヒトに感染します。外陰部に棲息するものは性行為により簡単にパートナーに感染します。家族や集団生活によっても集団発生するが、老人病棟では衣類などからの感染に加えて看護人を介して病棟内全体の入院患者に伝染することもまれではない。寝具などを介して感染することもあります。

感染してしまったら・・・

発症までは約1ヶ月。症状があれば検査可能。

激しいかゆみがある場合は、早期に医療機関へ行くをお勧めします。簡単に他人へ感染するので早急に対応することが大切です。

※疥癬をお調べする検査キットは弊社にはございません。

医療機関を受診するにあたって

もしも感染してしまったら、早期発見・早期治療をすることが大切です。症状が軽いからと軽視して受診せず、病状を悪化させてしまい、さらには他の方に感染させることは避けなければいけません。パートナーと一緒に治療することが大切です。

男性、女性ともに皮膚科を受診してください。

治療方法

基本的に外科治療(切除)、軟膏を処方する場合もあります。

治療方法

薬剤を顔面以外の全身にくまなく毎日塗ります。乳幼児では、頭、首も含めて全身に塗ります。通常なら1ヶ月ほどでヒゼンダニを全滅させることができますが、かゆみが残ることもあります。

予防しましょう!

性感染以外での感染が多いため、コンドームによる予防は役に立ちません。

ヒゼンダニは50度以上、10分間で死滅しますので、衣類、シーツ類の毎日入浴後に交換し、乾燥機で加熱(天日干しで湯で50℃以上の湯に付ける)。電気掃除機で丁寧に毎日掃除。

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